言語学の闇。

言語学

私は、「英語学習研究者」を自負しています。
でも、言語学の世界には、二度と戻りたくありません。
言語学は昔から「エセ科学」と呼ばれてきましたが、エセ科学どころの騒ぎではないと知っているからです。

……誰も読んでないから書ける話ですね。アメリカにバレたら消されるかもしれません(笑)。

「普遍文法」

現在言語学の主流として研究されているのが、「普遍文法理論」です。
マサチューセッツ工科大学のノーム・チョムスキー教授が提唱した、「人間の文法とはこういうものだ」という定義のようなものです。

この発見により、ノーム・チョムスキー教授は、「言語学の神様」のように扱われるようになりました。

普遍文法は、画期的な発見には違いありません。事実、その当時確認されていた、すべての言語が普遍文法に当てはまりました。

しかし、ルールがあれば、必ず例外があるもの。
普遍文法のルールを逸脱した言語が「発見」されたのです。

ピダハン語

「ピダハン」の人たちとの出会い

アマゾンの奥地に、キリスト教の布教に向かった「ダニエル・エヴェレット」という宣教師がいました。
そして、「ピダハン」と呼ばれる人たちに出会いました。

ピダハンの人たちの話す言語には、「普遍文法」で、人間の言語に必ずあるとされていた「再帰性」が見られませんでした。

「再帰性」とは、

I think.(私は思う)
I think that I think.(私は考えていると思う)
I think that I think that I think……

というように、入れ子のような構造が限りなく続くという性質です。この性質は、人間の言語全てに当てはまるとされていました。

しかし、ピダハン語には、このような複文はなく、単文しか見られないそうです。

それどころか、ピダハン語には基本的に数の概念がありません。左右の概念もなく、色を表す単語もないそうです。

彼らの生活を見たエヴェレット氏は、「この人たち(ピダハンの人たち)は、宗教などなくても充分幸せだ」という理由で、自らもキリスト教徒であることを辞めてしまったそうです。

ピダハンの人たちとエヴェレット氏のその後

私が「普遍文法に当てはまらない言語が発見された」と聞いたのは、すでに大学院を辞めた後でしたが、とてもワクワクしました。
「これは絶対調べないといけないやつ!」と思いました。

しかし、結果は……エヴェレット氏に、ピダハンの人たちとの接近禁止命令が出されたそうです。
理由は、「彼はピダハンを人間じゃないと主張しているから」

正直、唖然としました。
誰が誰を人間扱いしていないのだろうかと。

神様の言っていることが、間違っている可能性が発見されたなら、検証するのが「学者・研究者」ではないでしょうか。
妄信するのは「宗教家」ですよね。

言語学の未来予想図

もちろん、限られた情報から「ピダハン語」を懸命に研究しようとしている「言語学者」たちもたくさんいます。

それに、私は普遍文法理論自体は素晴らしい理論だと思っています。
しかし、仮説を立て、検証するのがサイエンスの最低条件です。それをしないなら、エセ科学と揶揄されても仕方がないと思います。

残念ながら、宗教家の考えを変えるのはムリでしょう。
アンチ・チョムスキーの言語学者や、どちらにも属さない言語学者が、メインストリームに返り咲いてくれることを望みます。

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